胎児診断

1.外来受診方法

胎児診断ができなかった場合、出生後に赤ちゃんの具合が悪くなってから、緊急で赤ちゃんを治療できる病院に搬送することになります。赤ちゃんの具合が搬送中にさらに悪化する場合もありますし、搬送に耐えられない場合もあります。さらに、具合が悪い状態で、かつ限られた時間のなかで正確な診断を付け、手術などの治療方針を立てなければなりません。 ご両親にとっても限られた時間で赤ちゃんの病気を理解し、手術などの治療を受けるための同意をしなければなりません。このことは出産直後のお母さんにとっては非常につらいことだと思います。 一方、胎児診断が出来ていれば、出生前から胎児の状態や病気を理解し、十分な説明と準備を行いながら出産を待つことが出来ます。このように、重症な心臓病をもって生まれる赤ちゃんが十分な治療を受けて頂くために、胎児診断は非常に大切で欠くことが出来ないものになっています。

2.当院の実績

当院では、神奈川県内を中心とした多くの産科施設と協力して胎児診断システムを構築し、全国でも有数の胎児心臓病診断を行っています(図)。重症の心疾患については、各科と緊密に連携し、出生前より計画した上で出生直後より治療を開始します。

3.胎児心臓病外来

かかりつけの産婦人科で胎児の心臓病を疑われた場合、他の胎児異常で当院へ紹介となった場合、胎児心臓病外来で胎児心エコー検査を行います。金基成(当院循環器内科)および川滝元良(当院非常勤医師、東北大学産婦人科)が担当します。 予約は当院産婦人科外来にて行います。受診ご希望の方は、かかりつけの産婦人科より当院産婦人科へご紹介いただくようお願いします。

医師の紹介

  • 日本胎児心臓病学会理事(教育委員会担当)
    日本胎児治療学会幹事

    川滝 元良(かわたき もとよし)

    秋田大学医学部 昭和56年卒業

    専門分野

    新生児循環、心疾患の胎児診断

    経歴

    1981年3月 秋田大学医学部卒 1981年4月 ~ 1986年3月 秋田中通病院にて初期研修 1986年4月 ~ 1990年3月 神奈川県立こども医療センター循環器科研修 1990年4月 同センター新生児未熟児科医員 1994年4月 同センター新生児未熟児科医長 1998年 10月~12月 神奈川県の海外研修生として研修 場所: カナダ(トロント小児病院) イギリス(King’s College Hospital) 内容: 胎児心エコーの技術、スクリーニングのシステム 2013年4月 神奈川県立こども医療センター 新生児科部長 2014年4月 東北大学産婦人科 神奈川県立こども医療センター 新生児科 非常勤医師

    所属学会

    日本小児科学会 日本小児循環器学会 日本周産期新生児医学会 日本未熟児新生児学会 日本母体胎児学会 日本胎児治療学会 日本胎児心臓病学会 日本周産期循環管理研究会

4.あたらしい命のためのサポートセンター

新しい命のためのサポートセンターは、先天的なご病気、遺伝子が関係するご病気のあるお子様、ご家族のために、こども医療センター内に設置されたカウンセリング部門です。 胎児心臓病外来では、小児看護専門看護師が、ご家族の意思を尊重しながら、産科医師と循環器内科医師、助産師とともに、出産まで継続して支援させていただきます。また、お子様の出生後も引き続き、新生児科医師、循環器内科医師及び心臓血管外科医師、お子様が入院することとなる新生児科病棟・ICU病棟・ハイケア病棟看護師とともに、お子様とご家族の療養生活および今後の育児支援をさせていただきます。  

5.川瀧元良医師の著書

1)動画で見る・1胎児心エコー診断 川瀧元良著 メジカルビュー社 2008年 2)動画で見る・2胎児心エコー診断 川瀧元良著 メジカルビュー社 2008年 3)胎児心エコーのすべて 川瀧元良編集 メジカルビュー社 2017年  詳細な胎児心エコー・スクリーニング技法から豊富な画像を用いた精査・治療法、さらには家族支援に至るまで徹底解説したチーム川瀧元良渾身の1冊。胎児心エコーに関連する最先端の知識を網羅した全441ページの教科書である。

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